代替燃料を自動車に。エタノールやバイオディーゼルなど

代替燃料、自動車社会で駆け抜けてきた20世紀の終わりごろから盛んに議論され、開発が進められているけれど、今のところはハイブリッドが精一杯が現状。代替燃料で自動車を走らせるというのは一部の実験段階を除いてはまだまだビジネスのペイラインには乗らないのが実情だ。代替燃料への機運はトウモロコシ・ヤシ・サトウキビといったバイオディーゼルの需要が急速に高まっている事が後押ししているけれど、なかなか自動車、しかも街中を普通に走る自動車に代替燃料をスタンダード化するところまでは踏み出せないのだ。エタノール混合燃料自動車、電池駆動併用自動車やバイオディーゼル対応自動車など、代替燃料への取組みは続いているけれど、それでも完全代替燃料仕様の自動車というのはなかなか店頭には並ばない。代替燃料を自動車に充填するステーションネットワークの拡充など社会的インフラ整備も遅れたままなのが原状。ジメチルエーテルなどガソリンや軽油と比べても遜色ない代替燃料も自動車実験が繰り返されているが今一歩だ。

代替燃料で自動車を走らせるには・・

代替燃料で自動車を走らせるというアイデア、実は基礎実験から含めると数十年も研究されている。それでも代替燃料が本格的に実用化されない、相変わらず電池併用のプリウスが低公害車のイメージリーダーというのが少し情けない。要するにインフラも含めた取組みが甘すぎるのだ。バイオディーゼルならトウモロコシや大豆からも作れる。ところが、一部の化学オタクが自分で作って恩恵に預かるバイオディーゼルも、一般に代替燃料として自動車を走らせるものとして普及させるとなるとインフラ整備が大変なのだ。一般的にガソリンスタンドは平均的な設備で数億円から10億円程度の設置費用がかかる。そして殆どは石油会社、つまりガソリン販売会社側の立場に立っている。代替燃料で自動車を走らせるという時代の要請が分かっていても、自分の系列の石油会社がリリースしてくれない事には切替えなんて怖くてできないだろう。バイオディーゼルやエタノール、ジメチルエーテル、更には水素など、様々な代替燃料で自動車を走らせる実験はほぼ終わり、完成車を作るノウハウは出来つつあるというのに、勿体無い話しじゃないか。

代替燃料と自動車の関係

代替燃料で自動車を走らせる。多くの自動車メーカーが命題として長期にわたって取組んできた。おかげでエタノール・バイオディーゼル・燃料電池・水素・ジメチルエーテルなど種々の代替燃料オプションを持つに至っている。ところが、拡大生産が前提の自動車業界でも代替燃料で自動車を走らせる事に躊躇する事態が起きている。景気が悪いから車が売れないという今までの図式が崩れつつあるのだ。代替燃料で車が走らせるというアイデアが本当にインフラまで含めて実現しても、今度は世界的な自家用車離れが振興しつつあるのだ。エタノール混合代替燃料を早くから導入したブラジルがまさに少子高齢化にまっしぐらなのである。こうなると拡大を前提にインフラコスト・開発コストを弾いてきた業界はたまらない。既にこうした状況が出てきているので、代替燃料で自動車を走らせるという必要性・必然性は理解していても、なかなかエタノール、トウモロコシを使ったバイオディーゼル、水素やジメチルエーテルなどが100%実用化されにくい現状が分析されている。

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